京都大学で,入試中にその試験問題の答えを聞く質問がインターネット上の掲示板で見つかったというニュース.
今後いろいろなところに波紋を呼びそうである.たとえば,入試をする側は,試験開始後にそういった掲示板を巡回し,自分のところの問題が出ていないかチェックするかもしれない.
チェックに検索エンジンを使うと,探すのは楽だがリアルタイム性に問題がある.また,問題文が検索エンジンに登録されてしまい,たとえばgoogleサジェストなんかで表示されてしまうかもしれない.
さらに,チェックしてもしも見つかったらどうするか,というところが難しい.
公式な手続きとしては,たぶん掲示板の管理者に削除を依頼する,ということになるのだろうが,そんなにリアルタイムに削除されるとは思えない.当該科目の試験が終了してから削除されてもあまり意味はない.
同じ掲示板に警告を書き込む,という手もあるが,逆にそれでその掲示板が目立ってしまう可能性もある.掲示板に書き込めるということは,それよりも多くの人が読める可能性がある,ということを考えなければならない.さらに,警告を書いたところで,回答を書くことを阻止することはできない.
意図的に間違った答えを書き込む,ということは公的な立場としては行いにくい,というかたぶん行えない.
とすると,後は事後にその書き込みを行った人を特定し,なんらかの処置を行う,ということになるのだろうが,質問の投稿自体が法に違反する行為ではないのでなかなか難しい問題を秘めていたりする.
そもそも,非公開の掲示板などを使われたら,そういう行為が行われた,ということを見つけることすらできない.
もっと深刻なのは,大学で行われている一般の試験かも.ただし,こちらはたとえば全員に微妙に違う問題を出す,とかすれば,(インターネット上で見つけることさえできれば)対策も不可能ではない,かな.すごい大変だけど.
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